ネットワークエンジニアの将来性はある?年収やキャリア形成も徹底解説

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本記事ではネットワークエンジニアを目指すにあたり将来性が気になっている方に、将来の需要や年収等を紹介していきます。

情報革命の現代においてはネットワークはインフラであり、電気や水道のようになくてはならない存在です。

将来に渡り底堅いネットワークエンジニアの需要を詳しく紹介していきますのでぜひ参考にしてください。

ネットワークエンジニアの将来性はあるのか?

ネットワークエンジニアの将来性は底堅く将来は明るいと言えます。

なぜなら、ネットワークエンジニアの需要増が確実に見込まれかつインフラのため底堅いためです。

事実、IPAが発表しているIT人材白書でも2030年には79万人のエンジニア不足になると予測されています。

特筆すべきは2019年をピークにエンジニアが不足していることです。

このことからも今後需要増は確実であるといえます。

引用:IT人材需給に関する調査|経済産業省

このようなエンジニア不足の中で、ネットワークエンジニアはどのような流れとなるか紹介していきます。

ネットワークエンジニアを取り巻く流れとは?

インフラ業界は急速にオンプレからクラウドに移行中です。

クラウド移行は急速に伸びており、2018年からの平均成長率は21.7%/年です。

自社内にサーバやネットワークを持つのではなく、クラウド上で運用しようという流れが主流になりつつあります。

引用:クラウドサービス需要動向調査 | 株式会社MM総研

オンプレミスとクラウドの違いが分からない方へ

オンプレ(オンプレミス)とはネットワークやサーバ、ソフトウェアなどが使用者(企業)の設備内にありそれを運用している状態を指します。

さらにざっくり言えば、会社の中に目に見える状態でネットワークやサーバがあることです。

一方でクラウド(仮想化)とはネットワークの先にあるサーバやソフトウェアを利用することです。

クラウド内にあるサーバやソフトウェアを設置し利用します。(AWSやAzureはクラウドサービスの代表的な例です)

分かりやすくするため一例を紹介します。

従来であればサーバ間をLANケーブルで接続する際は、実際に現地に足を運びLANケーブルでサーバ間を接続する必要がありました。(これを物理結線と言います。)

それがクラウド技術の発展によりこの作業がPC操作で完結するようになりました。

下図のように物理的につなぐのではなくPCソフト上で操作することができます。

このように、クラウド技術の発展で場所を問わず利用できるようになりました。

また、費用もオンプレに比べると抑えられるメリットがあります。

そのため、クラウドの需要が大幅に伸びてきました。

そしてこのクラウドを使いこなせるネットワークエンジニアが今後求められます

ネットワーク業界で将来さらに需要が見込まれる分野はクラウドエンジニアとセキュリティーエンジニア

ネットワーク業界で今後特に需要増が見込まれるのが、クラウドエンジニアとセキュリティエンジニアです。

現在でも大きく需要がありますが今後はさらに需要増となります。

それぞれ、詳しく解説していきます。

ネットワーク業界におけるクラウドエンジニアとは

クラウドサービスを利用してサーバやネットワーク、システムの設計、構築、運用・保守等を行うエンジニアのことです。

システムやアプリケーションの運用管理もオンプレからクラウドへ移行しています。

この流れは決定的です。

これまで、セキュリティの観点でクラウドへの移行に及び腰だった金融系企業もここにきてクラウドへの移行を進めています。

クラウドエンジニアになるには?

オンプレの環境で2〜3年経験を積んでからステップアップしてなる人が多いです。

オンプレの環境であればプログラミングコードは書けなくてもなんとかやっていけます。

しかし、クラウドエンジニアであれば必要なコードをプログラムで書くことも仕事です。

そのため、ネットワークエンジニアとしてのスキルに加えてプログラマとしてのスキルも要求されます

未経験からというのは極めて困難です。

そのためオンプレの環境で2〜3年経験を積みながら勉強してキャリアチェンジしていく流れが一般的です。

もし未経験からネットワークエンジニアに転職したい方は「ネットワークエンジニアは未経験からなれる?30歳で転職に成功した全手順」もご覧ください。

セキュリティエンジニア

ネットワークの通信量(トラフィック量と言います)は年々増加傾向です。

参考:インターネットトラフィックの現状|総務省

それに伴い以下のようなリスクも増えいきます。

  • コンピュータウイルス
  • 不正アクセス
  • セキュリティインシデント

その結果、セキュリティ対策をするセキュリティエンジニアの需要も増加しています。

セキュリティエンジニアはホワイトハッカーとも呼ばれサイバー攻撃などの脅威から情報資産を守る役割をしています。

また、2005年に個人情報保護法が施行されて、より年々個人情報に関する意識は高まっています。

企業側も個人情報保護には神経をとがらせており、今後ともセキュリティエンジニアの需要増は確実です。

セキュリティエンジニアになるには?

セキュリティエンジニアもオンプレの現場で2〜3年経験を積んでからなる人が多いです。

クラウドエンジニアと少し異なるのは未経験からでもなる人は少数ですがいます

セキュリティエンジニアのスクールを卒業してなるパターンです。

その場合は、以下の流れでキャリアアップしていくのが一般的です。

  1. セキュリティエンジニアスクール卒業
  2. セキュリティ系ヘルプデスク
  3. セキュリティエンジニア

参考としてスクールのリンクを張っておきますのでご参照ください。

セキュ塾:http://www.heatwavenet.co.jp/secujuku/

このようなネットワーク業界ですが、ネットワークエンジニアとしてキャリア形成がおすすめのポイントを次で紹介していきます。

ネットワークエンジニアのキャリア形成

ネットワークエンジニアのキャリア形成について特徴的なポイントを紹介していきます。

現役エンジニアの私だから言える理由を3つ記載します。

ネットワークエンジニアはその他エンジニアに比べ比較的勉強量が少ない

ネットワークも含めたインフラ業界は一度覚えてしまえばプログラマーに比べると技術革新は少ないため、ある程度永続的にスキルを活用できるのです。

一例をあげるとVLAN(ブイラン)という仮想的なLANセグメントを作る技術があります。

ざっくり説明すれば一つの機器を複数のネットワークに分けて使用できるようにしたものです。

このVLANという技術は1990年代中旬に登場した技術です。

それから30年以上経ちますが現在でも現場で幅広く使用されています

また、時代遅れというわけでもなく必要不可欠な技術となっています。

このように一度、概念や仕組みを理解すれば永続的に自分のものにできます

しかし、アプリケーションを開発するプログラマーであればこのようにはいきません。

技術革新の波は大きく日々新しい技術がでてきます。

その新しい技術にキャッチアップしていかないと周囲に後れを取ってしまうことでしょう。

このような背景からネットワークエンジニアはプログラマーと比較して勉強する必要性が少ないといえるでしょう。

ネットワークエンジニアは未経験から転職する門戸が広い

ネットワークエンジニアの門戸は広く開かれています。

ネットワークエンジニアと一口にいってもやっていることは千差万別です。

仮想化ネットワークの設計のようにレベルの高い仕事をしている人もいます。

それとは反対に、ネットワークの運用監視のようにそこまでスキルを必要としない仕事もあります。

つまり完全未経験でも業界に入ることができます

ここでいう完全未経験とは業界は未経験だけどPC操作は何とかできる人のことです。

参考までに、筆者がindeedで「ネットワークエンジニア・未経験」で検索した結果を紹介します。

求人数はなんと6,384件!

引用:indeed

このように未経験でも入社できます。

そして、経験とスキルをもとに給料を上げていくことができます。

ネットワークエンジニアに未経験からなる方法は「」で詳細に解説しています。

ITエンジニアになればスキルが身につき年収も高い傾向です。

挑戦したい方は必ずチェックして失敗を回避しましょう。

ネットワークエンジニアは自分から能動的にステップアップしていける

ネットワークエンジニアは仕事のステップが明確です。

仕事のステップを上げることによって自分で給与や評価を上げていくことができます

ネットワークエンジニアには大まかに次のステップがあります。

  • STEP1:ネットワーク監視・・・・ネットワークの稼働が問題ないか監視する
  • STEP2:ネットワーク運用・・・・機器障害・トラブルに対応する
  • STEP3:ネットワーク構築・・・・定義書に沿ってネットワークを構築する
  • STEP4:ネットワーク設計・・・・お客様の要求する使用に沿ってネットワークを設計する

下に行くほど上位職で給料も役割も上がります。

※クラウドやセキュリティはこの流れではないのでここでは割愛しています。

未経験入社で最初は監視のステップであったとしても、スキルや経験を積むことで運用や構築へステップアップが可能です。

今、自分が何をすれば次のステップへ行けるかが明確です。

ステップを一段上ることで年収200万円アップも珍しい話ではありません。

ところで他の職種と比較して、ネットワークエンジニアの将来性はどんな状況か気になりませんか?

ネットワークエンジニアは他のITエンジニア比べて将来性があるのか?

システムエンジニアとプログラマ、ネットワークエンジニアのメリットとデメリットを表にまとめてみました。

職種 将来性 メリット デメリット
ネットワークエンジニア ★★★★☆ ・景気に左右されづらい
・クラウドエンジニアは需要大
・リモートワークには不向き
・単純作業は代替されやすい
システムエンジニア ★★★★★ ・仕事が属人的で代替されづらい ・スキルに加えて対人能力も必要
プログラマ ★★★☆☆ ・独立しやすい
・リモートワークも可能
・単純作業は代替されやすい
・技術革新の速度が速い

筆者が一番、将来性があると考えているのはシステムエンジニアです。

ただし、この3職種とも本当に微差です。その中でも強いて言うのであればといった話です。

システムエンジニアはソフトやハードのスキルに加えて対人折衝能力も必要です。

予算を組み、適材適所に人員を配置します。

そのため、AIやツールでは代替されづらい仕事なので将来性に「★★★★★」を付けました。

逆に、プログラマはテスター(仕様通り動作するか確認する仕事)のように単純業務だと今後は若手や自動化で淘汰されることが予測されます。

また、新たなプログラミング言語へのキャッチアップできないエンジニアも淘汰されていくでしょう。

ネットワークエンジニアもプログラマと近く、単純作業は代替されていきます

ただし障害対応や構築・設計などステップアップするほど、複雑性が高まるため、淘汰されづらいです。

さらに最新の技術にあまりキャッチアップしなくてもなんとかやっていけるという観点から「★★★★☆」としました。

※もちろん最新技術へキャッチアップした方が絶対にいいです。

ネットワークエンジニアの年収相場は400万円〜900万円

ネットワークエンジニアは高給です。

2011年と少し古いですが年収データを記載します。

Ciscoが発表している資格と経験年数に基づく年収です。

この年収は私の肌感覚とも一致しています。

ステップアップの一連の流れを一例として紹介します。

  • 25歳 最初はネットワーク監視業務に従事。年収320万円
  • 26歳 1年経過。仕事の傍らCCNAを取得。年収350万円
  • 28歳 入社後3年が経過。ネットワーク運用部署へ移動。CCNP(CCNAの上位資格)を取得。年収450万円
  • 29歳 CCNPと実務系を武器に転職。ネットワーク構築を担当。年収600万円
  • 35歳 CCIE(CCNPの上位資格)を取得しネットワーク設計を担当。年収950万円
  • 40歳 フリーランスとして独立年収1,500万円

ざっくりこのような感じです。

よくある流れとして28歳から30歳くらいで一度転職を挟む人が多いです。

転職をしたタイミングで年収を100〜200万円くらいあげるのが一般的です。

またCCIEという上位資格を取得して年収1,000万円を狙う人も多いです。

ただCCIEを取得してもギリギリ1,000万円に届かないのがよくあるパターンです。

「俺、CCIE持っているけど年収1,000万行かない」

とよくぼやいてるエンジニアを見かけます。

ですが900万円位はもらっているのでうらやましい悩みです。

上記は一例ですがステップアップの参考にしていただければと思います。

将来性が危ういネットワークエンジニアの特徴

ネットワークエンジニアと言っても仕事の幅は広いです。

その中にはRPA(ソフトウェアロボットによる自動化)やツールに代替可能な仕事もあります。

例えば以下のようなネットワークを単純に監視する仕事は今後、代替されて行くでしょう。

  • アラームが鳴ったら該当部署に電話する。
  • 毎日、専用システムで問題ないか見るだけ。問題があれば該当部署に対応依頼
  • 毎日ルーティン作業を繰り返すのみ。

切り捨てられる仕事の共通点は「単純作業」「受動的」です。

単純作業はコンピュータのほうが得意でミスもありません

今までは人力でまかなっていましたが自動化が進み急速に代替されつつあります。

また、受動的な仕事をしているエンジニアも代替されていくでしょう。

受動的な仕事は経験の浅い若手でもできます。

素直で時給単価の安い若手に依頼するため、年齢を重ねるほど受動的なネットワークエンジニアは淘汰されるでしょう。

このようにネットワークエンジニアになれば安泰ではありません。

「単純作業」「受動的」な仕事から抜け出して高給を勝ち取りましょう

ただし、最初は誰でも単純的な仕事から始まります。

転職先も成長意欲があれば転職を大いに歓迎してくれることでしょう。

またインフラ業界は転職に寛容です。

「現在はルーティンがメインなので能動的に仕事ができる仕事がしたい」

との理由であれば大いに歓迎されることでしょう。

未経験からネットワークエンジニアになりたい方はCCNAを取得することが鉄板

未経験もしくは経験浅の方が転職するにはCCNAという資格取得をお勧めいたします。

CCNAとはシスコシステムズ社が実施するネットワークエンジニアの技能を認定する試験で、一番かんたんな資格です。

一番かんたんと書きましたがエンジニアが取得する資格なので難易度はそれなりに高いです。

学習期間は以下のようなイメージです。

  • 独学であれば3カ月〜6ヶ月くらい
  • スクール通学であれば2ヶ月〜4ヶ月くらい。

この資格を持っておくことで未経験からでも転職は可能です。

現在、単純作業でこれからステップアップされたい方には本当にお勧めです。

未経験であってもこの資格を取得すれば年収350万円を目指せます。

まとめ

ネットワークエンジニアの未来の記事いかがだったでしょうか?

前述しました通りこの業界は現在急成長中です。

ホリエモンも以下のように言っていました。

「成長したいなら成長している分野で働くのがいい。そうすれば市場成長率くらいは事後成長していけるから」

私も同意見です。

成長中の業界はパイの奪い合いになることも少なくチャンスも多いです。

成長意欲の高い方や何をしてよいかわからない方は、インフラ業界に目を向けられてはいかがでしょうか?

ここまでお読みいただきありがとうございました。

サイト監修者

ITエンジニアのアキです。
大手SIerのSEを7年、メガベンチャーのWEBエンジニアを5年経験しています。
名古屋工業大学 大学院 情報工学修士課程を修了、応用情報技術者など複数の資格を取得。 現在は独立し、自社サービスの開発やWeb制作をしています。

Twitter:@it_career_navi

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