SESは2007年〜2008年あたりに需要が伸びた契約形態です。
一方でSESをしっかりと理解している人はごく僅かだといえるため、「SESとSEは何が違うの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
SESとはエンジニアが働く時の契約の一種です。
他にも派遣や請負といった契約形態もあります。
違いは「指揮系統」と「報酬」に特徴があり、具体的な比較は次の表をご覧ください。
種類 | 説明 | 指揮系統 | 報酬 |
---|---|---|---|
SES | 雇用者をクライアント企業に派遣して、SEの技術を提供すること。指示系統は雇用者にある。 | 雇用者 | 作業時間に対して |
派遣 | クライアント企業の指揮命令のもと作業する労働力を雇用者が提供すること。指示系統はクライアント企業にある。 | 派遣先のクライアント | 作業時間に対して |
請負(SIer) | クライアント企業から完成を目的とした依頼を受け、成果物を納品すること。 | 雇用者 | 納品物に対して |
表から分かる通り派遣とSESの違いは指揮系統です。
SESもクライアント先で作業をすることが多いですが、指揮系統は雇用者側です。
この違いを知らなければ就職・転職で大きな選択のミスや現場で間違った指示をする可能性があります。
他には派遣は派遣法を遵守する必要があり制約も多くなります。一方でSESは派遣ではないため関係ありません。
この違いにより実務面でも差が出てきます。
この記事では契約の違いから生まれるSESと派遣の違いや、SESのメリット・デメリットを解説していきます。
SEやITエンジニア、ITフリーランスになる方は必須の知識です。
とは言っても順に読み進めていけば決して難しくありませんので、自分のペースで理解していってくださいね。
ではまず、SESとは?という疑問への回答とSES業務内容を解説していきます。
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SESとは?
SESとは「システム・エンジニアリング・サービス」の略称です。
ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用における委託契約の一種です。
システムエンジニアリングサービス契約(SES契約)とは、システムエンジニアが行うシステム開発等に関する、委託契約の一種(委任・準委任契約等)で、システムエンジニアの能力を契約の対象とするものである。
契約の内容を具体的に言うと、以下となります。
- 特定の業務(=クライアント企業)に対して技術者を派遣
- その企業に常駐
- エンジニアの技術を活かす業務を行う
客先に常駐して仕事をすることは、派遣や請負に近いような感じがしますが、厳密にはSESと違います。
SESは指示系統が派遣先のクライアントではなく雇用者側にある点が大きな違いです。
具体的には後述の「SESは派遣・請負とどう違う?メリット・デメリットを徹底比較」をご覧ください。
次ではSESの理解を深めるためにSESのビジネスモデルを詳しく解説していきます。
SESとは
- システム・エンジニアリング・サービスの略称
- ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用における委託業務の一種
- 指示系統が派遣先のクライアントではなく雇用者側にある
SESのビジネスモデルをわかりやすく解説!
SES事業のビジネスモデルを端的に表すと
「クライアントに対しIT技術で支援できるITエンジニアをアサインして人月単価(人件費)を請求する」
と言う技術支援サービス業になります。
そのため、この事業のステークホルダー(利害関係者)は
- クライアント(発注元)
- SES事業会社(受注側)
- エンジニア(技術者)
の3者となります。
この3者の関係は次の図のようになります。

- クライアント企業がシステムの開発・運用・保守のためにSES事業を行っている企業に対して依頼・相談、業務委託の打診をします。
- クライアントからの相談・依頼に対してSES事業会社は、在籍する社員から適切なITエンジニア(SE)をクライアントにアサインします。
- アサインされたITエンジニア(SE)はIT技術をクライアントに提供し支援します。このとき常駐作業となることが一般的です。
※契約によっては異なる場合もあります。 - クライアントはITエンジニアの人月単価(人件費)をSES事業会社に支払います
いま日本で一般的になっているSES事業とは、このような流れで企業とエンジニアが関わっています。
シンプルにまとめると
「SES会社はITエンジニアを欲しい企業にアサインし、作業時間分を請求する」
といったビジネスモデルとなります。
クライアントが悩むITの問題に対して、最適なソリューションを提供するサービスを行っているとも言えるでしょう。
例えば大規模案件を受注して開発者が足りない大手SIerなどが利用したりしています。
ここで「結局、SESとは派遣や請負と同じなのでは?」
と思う人も多いかと思います。
そこで
- SESと派遣の比較
- SESと請負の比較
を次で紹介します。
違いやメリット・デメリットも合わせて解説します。
IT業界に就職・転職したい方やすでに働いている方は必要な知識ですので必ず一読してください。
SESと派遣・請負の違いとは?
SESと派遣・請負の違いは、契約内容にあります。
種類 | 説明 |
---|---|
SES | 雇用者をクライアント企業に派遣して、SEの技術を提供すること。指示系統は雇用者にある。 |
派遣 | クライアント企業の指揮命令のもと作業する労働力を雇用者が提供すること。指示系統はクライアント企業にある。 |
請負 | クライアント企業から完成を目的とした依頼を受け、成果物を納品すること。 |
ここではSESとそれぞれの契約形態の特徴を追いながら、SESのメリット・デメリットを比較していきます。
SESと派遣の違い
派遣もSESと同様に、IT業界で一般的に使われている雇用契約です。
派遣とSESの違いは指揮命令権限の違いです。
- SES契約:指揮命令権は雇用者(SES企業)にある
- 派遣契約:指揮命令権はクライアント企業(発注元)にある
ということです。
SESでは、技術力の提供が主な契約内容となります。
そのため、クライアントが求めるスキル保有者のアサインが義務となります。
もし、スキルシートの偽装があるようなSES企業があればブラック企業ですし、契約違反です。
お気をつけてください。
指示命令権はSES企業にあります。休日出勤・残業などの命令はクライアントにはできません。
派遣契約ではクライアント企業が指示命令権を持つため、残業などの指示はクライアント企業が出すことができます。
成果物に関してはSES契約、派遣契約のどちらも責任を負うことはありません。
派遣と比較したときのSESのメリット・デメリット
SESと派遣を比べた時のメリット・デメリットを、以下の表にまとめました。
メリット | ・案件により必要とするスキルを持つ人材を集められる ・指揮命令は受注側の企業となる ・成果物に対しての責任が一切発生しない |
---|---|
デメリット | ・派遣とSESを区別できている人が少ない ・法律的にグレーゾーン(SESは派遣業の許可がなくても可能) |
SESのメリットは、次の2つの点にあるといえます。
- 指揮命令が派遣元の企業にあり、常駐先の企業の指示をすべて受ける必要はないという点
- 成果物に対して責任が少なく、時間によって報酬を請求できる点
また、SES事業を行っている会社としては、時間給で安定した収益が期待できるという点でメリットがあります。
デメリットは派遣との違いが広く知られていないという点です。
厳密に言うと指揮命令が派遣元企業になり、SES契約の下では常駐先からの指揮を受けることはありません。
その点を理解している人が少ないため、無茶な働き方をしなければならない時が生じます。
SESと派遣の違いまとめ
- SES:指揮命令権が雇用者
- 派遣:指揮命令権がクライアント先
SESと請負の違い
請負契約は、発注元からの指示により業務の依頼を受けて業務を行う契約のことです。
この契約により案件を受注した企業は、独自の裁量と責任をもって仕事を完成させる必要があります。
この雇用形態の特徴は、支払いの対価が労働力ではなく、成果物であるということです。
つまり、成果物が完成しない限りは報酬を得ることが出来ないということです。
成果物の完成度によっては、賠償責任などが生じます。
そのため発注する側も受注する側もかなりの覚悟が必要な雇用形態ということができます。
逆にSESでの雇用形態では、支払いの対価が労働力に対して払われます。
そのため、請負と比べると責任の範囲が狭くなり、精神的な影響は大きく変わってくると言えます。
請負と比較したときのSESのメリット・デメリット
請負と比べた時のSES契約のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。
メリット | ・労働力に対して報酬が支払われる ・成果物に対する責任がない ・受注側の企業に指揮系統がある(受注企業は手出しできない) |
---|---|
デメリット | ・SESといえども、成果物は期待される ・責任範囲が狭いため利益が少ない |
請負と比べた時のSESの持っているメリットは、成果物でなく労働時間に対して報酬が支払われるという点です。
SESは準委任契約のため、成果物に対する完成義務は持ちませんが、請負は完成義務があります。
※ちなみに、「委任」と「準委任」の違いは法律行為の有無の違いです。つまり準委任は法律行為を含まない委託を指します。
そのため、SES契約では責任範囲が狭いため安定して収益が見込めるメリットがあります。
とはいえ、SES契約の下でも常駐して仕事を行う以上、ある程度の成果物が求められます。
責任範囲が狭いとはいえ気を抜くことは許されません。
SESとその他の雇用形態と比べてみました。
それぞれの雇用形態にもメリット・デメリットがあることを分かっていただけたかと思います。
そんなSESですが、年収はどれくらいなのだろう?と疑問に持つ人もいると思います。
そこで次は、SESとして働くエンジニアの年収について紹介します。
SESと請負の違いめ
- SES:支払いの対価が労働力なため、請負に比べて責任の範囲が狭い
- 請負:支払いの対価が成果物なため、責任が大きい
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SESのメリット3つ
SESのメリットは3つあります。
- 納品義務がなくストレス・残業の融通がきく
- 社外とのコネクションが多くなる
- 様々な企業・プロジェクトにかかわれる
それぞれ見ていきましょう。
メリット1:納品義務がなくストレス・残業の融通がきく
SES最大のメリットは、納品義務がないことです。
納品物のために長時間の残業をしたり、ストレスを抱えながら作業をしたりすることが少ないです。
もちろん、適当に仕事をしていて良いという意味ではありません。
現場で任された仕事はしっかりこなす、これは社会人として当然のことでしょう。
しかし、納品物のために精神をすり減らす必要はありません。
スケジュールの遅れや仕様変更などSIerの場合はたくさんの重圧がかかります。
しかしSESでは納品義務がないため比較的、楽な気持ちで仕事ができます。
メリット2:社外とのコネクションが多くなる
常に客先に常駐して作業するSESはさまざまな企業と一緒に仕事をする機会がとても多いです。
1つのプロジェクトが終われば次のプロジェクトへ移っていく働き方はまさに渡り鳥ですのようです。
そこで知り合った縁で新しい仕事をもらえたり、クライアント企業に誘われたりするケースも少なくありません。
働き方次第ではまったく新しい可能性に出会えることもあるでしょう。
メリット3:様々な企業・プロジェクトにかかわれる
SESの仕事はシステム開発を次々とこなしていきます。
そのため、様々な企業やプロジェクトに関わる機会を持てるのが魅力でもあります。
自分のまったく知らない企業や業界の仕事を知れるのは刺激的です。
常に開発に関わっていたい人には嬉しいポイントになるでしょう。
SESの3つのメリットまとめ
- 納品義務がなく、ストレス・残業の融通が利く
- 社外とのコネクションが多くなる
- 様々な企業・プロジェクトにかかわれる
SESのデメリット3つ
SESにはデメリットは以下の3つです。
- SESで二次受け・三次受けは多重派遣の温床
- 案件ガチャで技術・役割などのキャリアコントロールができない
- 開発力(技術)がないとIT土方作業に回される
それぞれ解説していきます。
デメリット1:SESで二次受け・三次受けは多重派遣の温床
SESは「派遣」と近いものがありますが派遣ではありません。
そのためSESで来たITエンジニアをさらに別会社にSESとして客先常駐させても多重派遣にはあたりません。
つまり、合法的に多重派遣ができてしまい、多重下請構造の温床になっているのです。
つまり、元請けA社はリソース(人手)が欲しくてSESのB社と契約したとします。
ところが、B社だけでは求められているリソースを確保できません。
そこで、B社はパートナー関係であるSESのC社とさらに契約します。
システム開発の現場ではこうして人手を賄っているケースが非常に多いのです。
プロジェクト規模が大きくなるとは四次請け、五次請けになることもあります。
そして、下請けは下に行くほど担当できる業務が限定されていくという性質があります。
これはSEとしてのキャリアアップを阻害する要因になりかねません。
デメリット2:案件ガチャで技術・役割などのキャリアコントロールができない
SESは契約しているクライアントに常駐して働きます。
つまり、どのような仕事になるのかはクライアント次第の案件ガチャになるのです。
運良く自分のやりたい業務や、働きやすい職場環境のクライアントならよいですが、非常にハードな案件になってしまうケースも少なくありません。
自分でやりたい技術や役割を磨いていけない、つまりキャリアコントロールができないのがSESの悩ましい点でしょう。
デメリット3:開発力(技術)がないとIT土方作業に回される
SESで開発力(技術)がない場合、担当できる作業は限られたものになります。
技術力がないと本当に誰でもできる作業依頼しかこないため、30代以降の市場価値が極端に低くなります。
一年中のシステム監視役を担当したり、出力された帳票の仕分けなど「IT土方」以上の土方作業となります。
技術力が身につくかどうかは実際にやってみないと分かりませんが、30代で「あ、技術力ないかも」と思ったら早めにSESを辞めることをおすすめします。
また、SESとして実際に働いて感じた「闇」についての体験談が「【SESの闇】未経験エンジニアが採用されて退職するまでの全て」にありますのでこちらの記事も合わせてご覧ください。
SESのデメリット3つ
- SESで二次受け・三次受けは多重派遣の温床であり、キャリアアップの妨げになりかねない
- どのような仕事になるのかはクライアント次第の案件ガチャで技術・役割などのキャリアコントロールができない
- 開発力(技術)がないと誰でもできる仕事しか作業依頼が来ず、市場価値が上がっていかない。
SESの平均年収
SESとして働くエンジニアの年収は、おおよそ370万〜780万くらいです。
平均にすると月額給与は25万円〜60万円の範囲でしょう。
参考:システムエンジニアの年収を調べてみた|みんなどのくらい稼いでる?
このデータはSEの給料の統計になります。
SES契約の元でクライアント企業に常駐して働くとしても、基本的な給与体系は派遣元の企業に準じるからです。
混同しがちになりますが、あくまでもSESは雇用契約の種類であり、職種ではないことを覚えておいてください。
つまり、SESや請負、派遣であっても、基本的には企業に所属しているSEということになります。
常駐先でクライアント企業で仕事をし、所属している企業から給料をもらうという構造になります。
ですので、SES契約で働くとすると給料は人並みか、場合によっては世間的に低い方に分類される可能性があります。
SES契約で働くエンジニアの平均年収は、1年目で約300万円とされています。
そこから5年目には平均年収が約400万円となり、最終的には平均500万円ほどで落ち着きます。
参考:SES企業の上場企業5選|SES企業の一般的平均年収と選ぶポイント|Acrovision
では、そんなSES契約を主流とするエンジニアは、どのようなキャリアを歩んでいけばよいのでしょうか?
次はSES契約で働くエンジニアのキャリアについて考えていきます。
超高待遇のSESもある!直請けSIerに参画するSESなら年収1,000万円も夢ではない
何かと悪い評判が多いSESですが、優良企業も存在します。
富士通や日立などの直請けSIerに参画するSESは超優良企業です。
スキルや経験にもよりますが単価も人月120万円を超えてくることもあります。
年収1,000万円を超える方も存在します。
こういったSESではキャリアも考慮されてアサインされるため離職率も低く、長く定着する社員も多くいます。
優良企業を探したいかたは大手SIerと直提携しているSESを狙いましょう。
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筆者としては、転職エージェントは複数登録する方がおすすめです。
- 転職エージェントによって保有している非公開求人が異なる
- 同じ企業の求人でも、転職エージェントによって条件が異なる可能性がある
これらの理由から、一つに偏るのではなく、こだわりがないのなら複数登録しておきましょう。
SESの年収まとめ
- 年収はおおよそ370万円~780万円
- 直請けSIerに参画するSESなら年収1,000万円も夢ではない
SESでSEとして働くことのキャリア
SESとして働くことで得られることは多くあります。
しかし結論から言うと、低賃金であるSES契約のエンジニアとして働き続けることは難しいといえます。
その理由として、企業はお金を出さずにエンジニアを調達する方法としてSESを利用するため、グレーゾーンのような扱いの契約が多いからです。
企業側の「コスト削減」を実現するための契約として使われるSESは、賃金がなかなか上がらない社会的な構造があります。
ですがその反面、スキルという点では有益な契約とも言えます。
1つの企業にとどまり、長く案件や保守・運用に携わるので、エンジニアとしての経験を積むことができます。
決まった企業である程度の期間を過ごすことは、日常的に案件に関わる機会を得られ、安定的な収益ももらえます。
ですので、SES契約をうまく利用するには、感情的に割り切っておく必要があります。
SES契約で働く期間を修行期間と考えて活用していくのが良いでしょう。
フリーランスへの転向や、より高い賃金を求めるエンジニアになる一歩目としては非常に有効なキャリアだといえます。。
フリーランスエンジニアもSES案件が多い
最近になってよく聞くフリーランスですが、実はSES案件に携わることが多いです。
実際にフリーランスの案件として、請負よりもSES案件の方が多く流通しているほどです。
その理由は、各企業がITに対して投資が増え、求人状況が明るくなってきたことにあります。
かつてはリーマンショックの影響で、各企業が控えてきたITへの投資が、景気回復と共に戻ってきました。
同時に、インターネットの普及が進んだことにより、どの企業も何かしらのシステムを導入しています。
そうした企業には、保守・運用のエンジニアが必要なので、必然的に求人数が増えていきます。
そして今では、「エンジニア数 < 案件数」という状況になったのです。
そして今後も経済産業省の調査ではずっとエンジニア不足が続く予想となっています。
そうした需給バランスの中で重宝されているのが、フリーランスエンジニアの存在です。
これは、会社に所属しないため、流動的な人材の確保ができるからです。
- IT投資の復活
- インターネットの普及
といった社会の流れを受け、柔軟性の高いフリーランスをSES契約で常駐を希望している企業も多いのです。
ですので、フリーランスとしてキャリアアップを図る人は、社内常駐の案件を初めに選ぶのが良いです。
現在の雇用状況では、エンジニア側に案件を選べる優位性があるのでオススメです。
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- 専属の税理士やファイナンシャルプランナーが独立後もサポート
- Web上では未公開の案件も多数!無料で利用可能
「SESの案件が豊富なのは分かったけれど、SESという雇用形態はどんな人にぴったりなの?」
と疑問を持つ人もいると思います。
そこで、SESで働くのにピッタリな人を紹介します。
SESのキャリアまとめ
- 低賃金であるSES契約のエンジニアとして働き続けるのは難しい
- SES契約で働く期間を修業期間と考えて活用していくと良い
- フリーランスとしてキャリアアップを図る人は、社内常駐の案件を始めに選ぶのが良い
SESがおすすめな人は「キャリアアップしたい人」
SESがオススメできる人は、これからIT業界でスキルアップを目指していく人です。
SES契約で企業に常駐する場合、その多くが長期間に及ぶことが多くなります。
この点は派遣や請負とは違う点になります。
1つの案件ごとに現場が変わっていく派遣契約の場合、キャリアアップやスキルアップが難しくなります。
現在のスキルで成果物を出せる仕事を次々と受けることになるためです。
その点、SESで企業に常駐する場合は、その企業内の様々な案件に携わることが出来るようになります。
そうなると、新しいプログラミング言語や構築作業に携わることになるので、少しずつ成長することができます。
このようなSESの特徴を考えると、この雇用形態で働くのにピッタリな人は、
「長期的にスキルアップ・キャリアアップを考えている人」
であると言うことができます。
スキルが上がっていけば、将来的には派遣や請負など、状況によって雇用形態を選ぶことが可能になります。
第一段階として、SESとして企業に常駐し、開発の基礎や仕事の進め方を学んでいくことが有意義といえます。
そんなキャリアアップに最適なSESでは、どのように仕事を受注すればいいのでしょうか?
次はSESになるために必要なことを紹介します。
SESになるには転職エージェントに相談がベスト
SES契約で働くためには、IT業界を専門的にサポートしている転職エージェントに相談するのが最適解です。
SESでは客先での常駐が基本業務となるので、SES契約を手に入れるには情報が必須です。
例えば、様々な企業の情報、募集されている案件などを、チェックしておく必要があります。
しかしながら、個人でそうした求人情報を取得して、営業して採用されることは難しいのが現状です。
働きながら案件を探すのは非常に困難であり、自分に最適な条件・職場を見つけるのには手間がかかります。
そこで利用したいのが、転職の専門家である転職エージェントの存在になります。
特にIT系を主軸とした転職コンサルタントを展開している、転職エージェントに相談するのが良いでしょう。
エンジニア専門の転職エージェントでは、常時数千件といった案件を管理しているためいつでも求人を見つけられます。
また、大手のコンサルタントは現場でのサポートまで行ってくれるところもあるので、安心して現場に集中できます。
転職専門のエージェントやコンサルタントをうまく活用することで、希望する企業へのSES案件が見つかることでしょう。
筆者のおすすめはワークポートです。
ワークポートはもともとIT専門のエージェントとして活動していたため、IT業界に非常に強いです。
未経験OKのIT求人も豊富に取り揃えているため、職務未経験者であっても採用される可能性が格段に上がります。
もちろんSESの求人も多数あります。
無料で利用できるため、あなたの転職をより効率化し、確実にIT業界に入りたいなら、利用しない理由はないと言えます。
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まとめ
IT業界には欠かせない雇用形態である、SESについて、詳しく解説してきました。
少しでもSESという雇用形態について知ってもらい、あなたのエンジニアとしてのキャリアが、少しでも開けると嬉しいです。
エンジニアとして働くには、派遣や請負、SESといった雇用形態がありますが、その中で案件がもっとも多いのが客先常駐です。
エンジニアとして一歩踏み出したいあなたこそ、SES契約で経験を積んでいくのか良いでしょう。
案件ごとに働く派遣、成果物に対して報酬が発生する請負、エンジニアとしての労働力に対して報酬を得るSES。
まずはこの3つを押さえ、エンジニアとしての働き方を確立していきましょう。
また、そうした働きへのキッカケを掴めない人、SES契約の案件を探したい人は、転職エージェントをうまく活用して、最適な案件を探してみましょう。
ITエンジニアを目指したいけど、不安であったり迷いがある方も多いと思います。
ITエンジニアのキャリア相談室では個別にキャリア相談に応じています。
質問・疑問・不安がある方はいつでも気軽にどうぞ。

私もITエンジニアにキャリアチェンジする時、
たくさん悩みました。
気軽にご相談ください^^