客先常駐は地獄?つらい理由と回避法を経験者が解説

客先常駐が気になっている方は
「客先常駐は地獄と聞くけど大丈夫?つらいって本当?」
「客先常駐が多いから転職したい。どうすればいいの?」
「客先常駐なしの企業を見分ける方法を知りたい」
と気になりませんか?
筆者も大手SIerに7年在籍し客先常駐を3度ほど経験しています。
2月の真冬に暖房のない階段フロアで開発した経験は今となっては良い思い出です。
つまり大手のためプライム案件(一次請け案件)が中心でしたがそれでも客先常駐があるということです。
具体的にはトヨタ自動車などのシステム子会社案件や稼働間近になると本番環境の導入やテストをするため客先常駐となります。
プライム案件であったため協力会社であったSES企業の方には常に常駐していただきました。
このように筆者は常に客先常駐を間近でみたり経験をしてきた経験があります。
筆者の経験からお伝えすれば客先常駐は地獄のように厳しいこともありますが、環境によっては天国のような環境もあります。
正しく客先常駐の特徴やメリット・デメリットを把握すれば恐れることはありません。
この記事では客先常駐について具体的に解説していきます。
10分程度で読めますので不安を払拭したい方は必ず一読してください。
目次で流し読み
客先常駐とは
客先常駐とは在籍する企業のオフィスではなくクライアントのオフィスで作業する勤務形態のことです。
例えばクライアントが市役所であれば市役所に毎日出勤し、一日の作業を全て市役所でこなす働き方を客先常駐となります。
この記事ではIT業界での客先常駐を想定して紹介していきます。
IT業界では主に、二次請け・三次請けのSIer(システムを請負開発する企業)やIT派遣、フリーランスエンジニアが客先常駐になることがあります。
クライアントとの距離が近いため仕事がやりやすいといったメリットがありますが、常にクライアント元での作業のため気が抜けません。
人によっては「監視されている」「帰りづらい」と辛さを感じる人もいます。
客先常駐が中心の会社は帰属意識が良くも悪くも薄い
社員の帰属意識が薄くなるというのもよくいわれることです。
3ヶ月程度ならまだしも、長いプロジェクトだと1年、3年、5年というレベルで常駐するものもあります。
それだけ長い期間通勤を繰り返していれば、自分にとっての会社は常駐先という感覚になってしまうのは普通のことでしょう。
しかし、これは悪いことばかりでもありません。
プロジェクトメンバーはビジネス上のお付き合いですので、そこまでべったりした人付き合いにはならないです。
もちろん、現場のメンバーによりますが、ゆるい繋がりで仕事をしたいという人にはおすすめです。
また、常駐メンバー同士は戦友のように仲良くなることもあります。
客先常駐の年収相場は300万円〜500万円
年齢や勤め先にもよりますが客先常駐の給料相場は300万円~500万円とよく聞きます。
中堅企業・零細企業の20代〜30代のSE年収レベルです。
中堅企業・零細企業では下請けをやっている企業が多く、客先常駐案件も多くこなしています。
年収を上げるためには元請け企業、つまり大手SIerへの転職がおすすめです。
大手SIerの求人はマイナビIT AGENTが非公開求人として保有しているため、登録して提案を依頼してみましょう。
客先常駐とSES・派遣・フリーランスはどう違う?
客先常駐とSES・派遣・フリーランスと「何が違うの?」といった疑問を持つ方も多くいます。
どのような違いがあるのか見ていきましょう。
客先常駐とSESの違いは自社開発の有無
IT企業のなかにはSES(System Engineer Service)という業務形態の会社があります。
SESとはシステムエンジニアを正社員として雇い、外部の開発プロジェクトに支援をして売上を出すビジネスモデルの企業です。
SESでは「支援」が中心のため、自社での開発は少なく常にどこかのプロジェクトに客先常駐することが多い傾向です。
一般的なSIerの客先常駐との違いは、常にどこかの企業に出向している状態が続くという点でしょう。
どちらも正社員であることには変わりありませんが、次から次へとプロジェクトを渡り歩くような勤務スタイルになります。
「正社員だけど(指示されない)派遣」みたいな働き方になるのがSESの特徴となります。
「正社員で客先常駐」と「派遣で客先常駐」の違いは収入の安定性
ずばり、正社員で客先常駐するケースと派遣社員で客先常駐するケースでは雇用形態が異なります。
正社員であれば給料は自分が就職した会社から支払われますが、派遣社員は派遣会社から支払われます。
ここまでは当たり前の話ですが、正社員の場合、その案件が終わったあとに仕事がなくなっても給料は支払われます。
しかし、派遣社員の場合、その案件が終わったあとに次の案件がすぐに決まらなければ給料はもらえないのです。
収入が安定しない可能性があるというのは派遣社員の怖いところです。
フリーランス案件は客先常駐が一般的
フリーランスはセキュリティの問題もあり、システム開発を自宅で行うことはまずありません。
基本的には客先常駐であることがほとんどでしょう。
契約を結び、客先の部署に出勤して業務を行います。
フリーランスの場合は、
「じゃあ、このシステムをウチに来て一緒に開発してね」
と言う構図なので、あまり客先常駐ということは意識することはないかもしれませんね。
客先常駐とSES・派遣・フリーランスの違いまとめ
- 客先常駐:クライアント先で開発をする、正社員なら案件が途切れても給料が出る
- SES:自社開発はほとんどなく支援が中心で次から次へとプロジェクトを渡り歩く勤務スタイル
- 派遣:給料が派遣会社から支払われ、案件が終わった後に案件が決まらなければ給料がでないため安定はしない
- フリーランス:自宅勤務はほとんどなく、基本的には客先常駐で客先と一緒に開発する
ところで「客先常駐」という言葉を聞くと
「大変」「きつい」
というイメージを持たれる方もいますが、実際はどのような業務をしているのでしょうか。
客先常駐の仕事内容
客先で仕事をするからといって特別なことはしません。
やることは一般的なシステム開発と同じです。
具体的には
- 要件定義
- 設計
- 開発
- テスト
- 導入
- 保守
- 運用
- 監視業務
がメインの業務となります。
もちろん、プロジェクトごとにやることは異なりますが、SEである以上、やることは変わりません。
これから客先常駐の問題点を多く紹介していきますが、客先常駐にもメリットがないわけではありません。
例えば、元請けほど強いプレッシャーを感じずに仕事ができる点です。
ではなぜ元請けは客先常駐を発注するのでしょうか?
次で解説していきます。
客先常駐が発生する理由
元請けが客先常駐を依頼する理由は
- 情報セキュリティの制約
- 開発環境の制約
- コミュニケーションのとりやすさ
が挙げられます。
理由1:情報セキュリティの制約
情報セキュリティで代表的なものは個人情報です。
例えば市役所のシステムとなると個人資産や生活保護の情報など、決して漏れてはいけないデータがあります。
そのため、クライアントも簡単にデータを渡すことができません。
データを渡してもらえないと開発したシステムのテストができないため、SIer側も困ります。
そのため客先常駐が発生するという背景となります。
理由2:開発環境の制約
開発環境はなるべく統一したほうがコスト・生産性が良いことがあります。
- パソコン
- 開発ソフトウェア
- ネットワーク
これらが同じであれば、開発環境を拠点ごとに作る手間暇や最新のマスタデータの同期なども不要です。
大規模になると、特殊な汎用機やCADなどのアプリケーション、プロッターなどの設備も必要となります。
客先常駐することで開発環境の構築コストや余分な備品代・不要なコミュニケーションがを抑えることができます。
理由3:コミュニケーションのとりやすさ
最近ではチャットワークやZoom、Skypeなどリモートで開発するツールが充実してきていますが、対面には敵いません。
システム開発はチームプレイです。
5人以上いるようなプロジェクトでは伝言ゲームよりも難しいコミュニケーションとなってきます。
チャットや電話では伝えるスピードも、正確性も対面より劣ります。
開発メンバーがチームワークよく開発するためにも常駐が必要となります。
以上のようなメリットからも客先常駐というスタイルは多くのプロジェクトで採用されています。
元請けが客先常駐を依頼する理由まとめ
- 理由1:情報セキュリティの制約
- 理由2:開発環境の制約
- 理由3:コミュニケーションのとりやすさ
客先常駐でストレスを感じるポイント
客先常駐をしているとストレスを感じるポイントがいくつかあります。
筆者が実際に客先常駐を経験してストレスを感じたポイントを3つほど紹介していきます。
常駐先のルールを守らなくてはいけない
常駐している間は常駐先のルールを守らないといけません。
もともとフレックスの勤務体系だったとしても、常駐先が9時出社であれば9時に出社しなくてはいけないのです。
会社によってランチタイム、定時も異なりますし、最初は慣れるのに時間がかかるでしょう。
休日も同様です。
一般的には土日がお休みの企業が多いですがクライアント次第によっては出社を求められることもあるでしょう。
例えばトヨタ系の場合は「トヨタカレンダー」に沿って出社します。
祝日も勤務となりますがGWやお盆などは2週間近くお休みをもらえるため、人によっては「働きやすい」という方もいます。
気を使う
常にお客さん(元請け社員)と一緒に仕事をするので、自社開発よりも気を使います。
自社では不満を言いやすいですが客先では絶対に言えません。
挨拶などもしっかりする必要があります。
自社を代表して常駐しているわけですから、責任も伴います。
また、一概にはいえませんが、元請けの大きな会社では優秀な社員さんが多いです。
そのため、求められるレベルが高くストレスを感じることもあります。
通勤時間が伸びる可能性
常駐先によっては通勤時間が1時間以上かかってしまうなどということもよくあります。
製造業などは都心から離れたエリアに工場があります。
もし製造業のお客様がクライアントになった場合は通勤時間が伸びるでしょう。
人によっては常駐先の近くでマンスリーなどの賃貸を借りる人もいます。
客先常駐でストレスを感じるポイントまとめ
- 常駐先のルールを守らなければいけない
- 常にお客さんと仕事をするため自社開発より気を使う
- 製造業のお客様がクライアントになった場合に通勤時間が延びる可能性がある
客先常駐が「地獄・つらい」と呼ばれるケースは下請けSIerに多い
筆者の経験からお伝えすると客先常駐が「つらい」「地獄」と表現されるケースは下請けのSIerに多い印象です。
なぜ下請けSIerが必要になるかというと元請けSIerではIT技術者が不足するためです。
多くのIT技術者が必要となる開発工程となると大勢の下請けSIerの技術者が常駐します。
当然、一人あたりが利用できるスペースが小さく、換気も悪い環境になりやすいです。
そのため冬場になるとインフルエンザがプロジェクト内で流行してしまいます。
空気清浄機を緊急で設置して対策をしますが次々とITエンジニアがインフルエンザに感染してしまいプロジェクトが止まることも珍しくありません。
このような背景から客先常駐がつらい・地獄とイメージがついたのではないかと考えられます。
客先常駐に関係なくデスマーチ案件であれば常に地獄
大規模な案件ほど客先常駐のエンジニアが増えます。
一方で大規模な案件ほど見積精度が悪くなり、プロジェクトが進むにつれ予算不足によりデスマーチ化します。
このような状況では、日々タスクが目一杯詰め込まれ残業なしでは片付けられない状況です。
さらに見積精度の悪さから進行が進むたびにタスク漏れが発覚しよりデスマーチ化します。
客先常駐が多い大型案件ではこのような現場に出くわすことも多いため「地獄」「きつい」といった印象があると考えられます。
次はどのような理由で客先常駐が地獄・辛いと言われるのかについて解説していきます。
客先常駐が「地獄・つらい」と呼ばれる3つの理由と回避法
客先常駐では「地獄」「辛い」と表現されるような状況がいくつかあります。
それぞれの状況を見ていきましょう。
理由1:新卒で客先常駐した事例!経験・スキルなしで業務こなすのはつらい
新人がいきなり客先常駐すると辛い状況になりがちです。
客先常駐では、ある程度の経験とスキルがないと話についていけないことがあり、非常に大変です。
客先は新人であろうと一人前として対応してきます。
そのため、訳がわからないまま仕事を任されてしまうようなことが起こり得るのです。
もうすでに自社から客先に大部隊が何ヶ月、何年も常駐しているような環境であれば、
新人のOJTもしながら育てていくこともできます。
右も左もわからない新人が新規プロジェクトに配属されるのであればそれを支える先輩の存在は必要不可欠になります。
理由2:一人で客先常駐!すべて一人で乗り切るのが大変
一人で客先常駐するというのも大変です。
客先の要望をすべて一人でこなすだけでなく、客先常駐をすると勤怠管理などを自社に送るといった作業も発生します。
それだけでなく、一人で常駐するということは、プロジェクトの成否は自分ひとりに重くのしかかります。
自分の失敗=会社の失敗に直結するわけですから、相当なプレッシャーです。
強い気持ちをもって臨まなければいけないでしょう。
理由3:客先常駐で放置!巻き込むことの大切さ
客先に行って放置されてしまうというのも地獄です。
忙しすぎて新規メンバーを受け入れる余裕がないようなプロジェクトもあるでしょう。
そうなると、受け入れ体制どころか、担当の人間すらいないということもあり得ます。
「出社してみたらその日はボーっとして帰ってきた」
みたいなことにならないためにも周囲の人間を巻き込んでいくことが大切です。
「私の席はどこですか?」
「このマシン使っていいですか?」
「この場合のマニュアルはありますか?」
などのように自分から能動的に動き、半ば強引にでも周りを巻き込んでいかないと状況は変わらないでしょう。
客先常駐が地獄と言われる理由3個まとめ
- 理由その1:新人がいきなり客先常駐すると、スキルや経験が無いため業務が辛い
- 理由その2:一人で客先常駐すると、業務とプレッシャーを一人で受けなければならないため辛い
- 理由その3:プロジェクト次第では客先に行って放置されてしまうかもしれない
ところで、客先常駐では将来的なキャリアはどうなるのでしょうか。
客先常駐の将来的なキャリアはどうなる?
客先常駐のキャリアというのはメジャーなルートがありませんが、いくつかのケースに分類してみました。
「開発を続ける」「マネジメント領域に進む」「営業に進む」の3つです。
それぞれ見ていきましょう。
ケース1:開発をし続けたい方なら客先常駐が続く
開発を続けたいという場合、客先常駐という状況はずっと変わりません。
常に開発の前線にいたいという人もいると思うので、そういったキャリアパスもアリです。
ただし、派遣の場合は35歳以上になると条件が一気に厳しくなることには注意しましょう。
SIerやSESで正社員として雇用してもらうことをおすすめします。
ケース2:プロジェクトマネジメントを習得したい方は開発リーダーに昇格
マネジメントスキルを身につけて開発リーダーとして活躍することも可能です。
ある程度の経験とスキルがあれば、プロジェクト全体を取り仕切ることもできるようになります。
マネジメントができる開発者というのは非常に重宝され、ベテランになっても受け入れてくれるプロジェクトも多いです。
つぶしが利きやすいのも特徴ですね。
ケース3:営業的な動きができる方はクライアントから仕事をもらえるようになれば自社で作業できる
次の仕事をクライアントから取ってこられるようになれば自社で作業できます。
ある程度客先常駐が続いたうえで、コミュニケーションを取りながら信頼と実績を積んでいきましょう。
もちろん、開発環境や進め方などある程度の条件を双方合意することが必要です。
しかし、営業的な動きができるようになれば、こちらが働きやすいように状況を変えることも可能になります。
客先常駐のキャリアまとめ
- ケース1:開発を続けたい方は派遣ではなくSIerやSESで正社員として雇用してもらう
- ケース2:プロジェクトマネジメントを習得し開発リーダーになる
- ケース3:営業的に動きができ、クライアントから仕事をもらえるようになれば自社で開発ができる
客先常駐のキャリアで最悪のケース3選
エンジニアというのは、常に新しい技術を取り入れながら自身が進化していかないと市場価値が下がる職業です。
「ずっと同じことしかできないとクビになってしまうの?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
従業員というのは多くの法律で守られており、不当な理由で解雇することはできなくなっています。
しかし、一定条件を満たせばそれも可能になります。
それが「懲戒解雇」と「整理解雇」です。
「懲戒解雇」はよくニュースなどでも聞かれると思います。
秘密保持義務違反や職務怠慢などの雇用関係に支障をきたすような行動、窃盗やセクハラといった反社会的な行動をした場合には会社は従業員をクビにすることができます。
普通に勤務していれば懲戒解雇でクビになることはありません。
怖いのは「整理解雇」です。
整理解雇はいわゆるリストラのことです。
経営が困難になった場合整理解雇として次の3つの方が対象になる傾向です。
ケース1:40〜50代になっても20〜30代と同じ開発力の場合は解雇対象になりやすい
40~50代になっても技術的に20~30代の若手と変わらない場合、会社は整理解雇対象として考える可能性があります。
もちろん、会社の経営状況が問題なければその心配もありません。
しかし、経営難に陥ったときに会社が人員整理に踏み切った場合のことを考えてみて下さい。
成長が見込めず給料の高いベテランよりも、将来のある薄給の若手を残す決断をするのは想像に難しくありません。
ケース2:トレンドの技術を扱うことができない人は常駐先がなく解雇対象になりやすい
技術にはトレンドがあります。
現在ではスマホアプリの開発技術などは引く手数多ですし、これからはAIを活用した技術がメインになっていくでしょう。
こうした中で、古い技術しか身につけていない、これから身につける予定もないような人は常駐先がなくなっていきます。
会社としても引き受け先のない社員を遊ばせておく余裕はありません。
状況が変わらなければクビになる可能性は大いにあるでしょう。
ケース3:クライアントと円滑なコミュニケーションが取れない人は常駐先がなく解雇対象になりやすい
SEはスキルさえあれば良いと考えている人もいますが、技術職とはいえお客さんがいてこそ成り立つビジネスです。
客先で円滑なコミュニケーションが取れず、問題を起こすような人はどこの客先にも送ることができません。
自社開発ができるのであればいいですが、客先常駐しかなければその人はお払い箱になってしまう可能性はあるでしょう。
客先常駐で最悪のケースまとめ
- ケース1:40〜50代になっても20〜30代と同じ開発力の場合は解雇対象になりやすい
- ケース2:トレンドの技術を扱うことができない人は常駐先がなく解雇対象になりやすい
- ケース3:クライアントと円滑なコミュニケーションが取れない人は常駐先がなく解雇対象になりやすい
客先常駐を辞めるなら転職がおすすめな理由2選
もし、あなたがすでに客先常駐に疲れ切っていて、
「客先常駐を辞めたい」
と考えているのであれば転職して脱出するのが最善策といえます。
その理由は2つです。
理由1:会社に明確な強みがなく客先常駐をしている場合は不況に弱い
客先常駐というのは、言い方を変えれば「他社任せ」のビジネスモデルです。
どこかにプロジェクトがないと仕事がないということは、不況になればその煽りを食ってしまいます。
不況になれば、単価を下げないと元請けが契約しないので、客先常駐案件というのは競合との「単価勝負」になります。
単価を下げて取った案件は超短期プロジェクト、もしくは人員を削減することでしか利益を出せません。
そうなると割を食うのはSE・プログラマーです。
人員が疲弊し、品質が下がれば会社の評判も下がります。
ジリ貧になっていくわけですね。
理由2:「客先常駐からの脱却」は高難易度で時間がかかる!
もともと客先常駐をメインでやっている会社、とくにSES企業はこのビジネスモデルから脱却するのに時間がかかります。
なぜなら、大手SIerのように請負開発をしようとしても、
- プロジェクトマネジメント力
- 営業力
これらの能力がなければシステム開発の受注ができませんし安定して案件を受注し続ける難しさもあります。
請負開発でなく自社製品のパッケージソフトやサービスを展開するのであれば、企画、マーケティングの人員を揃えなくてはいけません。
多くのリソースをつぎ込んだ自社製品やサービスは文字どおり「社の命運を賭けたプロジェクト」となるのです。
客先常駐からの脱却は容易ではないというのはこういった理由があるためです。
転職活動で客先常駐は絶対に避けたい!という場合、適切な求人を選ばないといけません。
どのような方法があるでしょうか。
客先常駐を脱出するなら今すぐ「転職で脱出」するべき理由まとめ
- 理由1:会社に明確な強みがなく客先常駐をしている場合は不況に弱い
- 理由2:「客先常駐からの脱却」は高難易度で時間がかかる!
客先常駐がない企業の見分け方は転職エージェントに相談がベスト
客先常駐を避けたければ、その会社の事業内容、業務を詳しく理解する必要があります。
しかし、会社というのは入ってみないとなかなか分かりません。
そういうときにおすすめなのが転職エージェントです。
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転職エージェントは提案するにあたって表面的な情報だけで判断しません。
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個人でそのレベルまで調査するのは非常に大変です。
転職エージェントに依頼すれば苦労することなく希望する条件の企業を見つけることができます。
また面接時において率直に「客先常駐にあたっている社員の割合」を質問しておきましょう。
曖昧な回答をした企業は避けることが無難となります。
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転職エージェントなら不安な気持ちを相談しながら効率よく転職を進めることができるのです。
まとめ
客先常駐の特徴とキャリアパスについて解説してきました。
もし、客先常駐に興味があるのであればSIerかSESに就職することをおすすめします。
客先常駐を辞めたいのであれば、別の企業に転職しましょう。
いずれにしても転職エージェントに登録して効率的に進めることをおすすめします。
後悔のない転職にできることを祈っています。